描け描け漫画!乗れ乗れマグナ! -84ページ目

背景。

漫画には、背景が存在する。好きなキャラクターだけ描いていれば、良いわけでは無いのである。そして実は、この背景こそ、一番、手間や時間のかかる厄介な代物なのだ。しかも、ここに手抜きをすると、漫画の完成度がグッと下がってしまう!おぼえておこう。
この、写真は、もなかちゃんの部屋を描いたものである。オイラは定規を使った絵が、メチャクチャお下手なので、現在修行中だ。
生活感のない部屋である…。注目すべきは、部屋の右にある一見タンスに見える家具。実はこれが、勉強机なのだ!! 机の部分が開閉式になっており、使うときは広く、使わないときは、スタイリッシュかつ省スペース。収納式の椅子も気持ちよく収めることが出来、フラットなデザインを実現している。匠の技が生かされた一品なのだ! 
だから、これは一切手抜きではない。

早速、乗せてみる。

イエーイ、ローラースルーゴー!ゴー!
バリバリにグッドだぜ。

設定。

漫画の登場人物は勿論のこと、道具にも設定は必要だ。もなかちゃんが通学に使う自転車一台にしても、いろいろ考えなくてはいけない。いろいろ考えているうちに、自転車のつもりが、いつの間にやらローラースルーGO!GO!になってしまうことも、まあ、たまにある。これは、登場人物に、如何に個性を持たせようか、思考をめぐらせた結果であり。自転車のスポークが描けないこととは、一切、関係ない。

ホワイト修正。

下描きをしてからペン入れをしたとしても、失敗することはある。人間だからな。だが、失敗してしまったからといって落ち込むことはない。ホワイト修正なる裏技が、この漫画業界には、あった。間違ってしまった部分を白いインクで上塗りして消すことが出来、描き直しも可能なのだ。
でもたまに、消したはずの線がピンク色に滲み出てくることがある。
エッチな気持ちで描いていることが原因のひとつと考えられているぜ。
ホワイト修正の他に、間違ってしまった部分をくりぬき、別の紙をはめ込むといった荒業も存在するとか。オイラには、まだ出来そうもないな。奥の深い世界である。

トーン貼り。

トーンってのは、網点がボツボツと印刷されている透明なフィルムのことだ。漫画業界では一般的な道具らしいぜ。だが、オイラの漫画に、これは使用しない。一枚350円もするしな。30ページ描くのに、いったい何枚のトーンを買わなきゃいけないんだか。この道具も、オイラは使ったことがない。今回はMacで擬似的に網点を作る予定だ。オイラにはデジタルの風がふいているのさ。この作業は、最後にいっぺんにやろうと思っているので、完成原稿が見れるのは、まだまだ先になりそうだ。
一頻り完成原稿を想像してみたところで、今日の作業は、おしまいだ。

羽根ぼうき。

消しゴムをかけたあとには、削りカスが残る。消す面積の大きい漫画では、その量も、なめられた物じゃない。
そこで活躍するのが、こいつだ。スナップをきかせて、サッサッっと掃けば、原稿を汚さず、実に気持ちよく削りカスがはらえる。はらい残しも少なく、便利なこと、この上ない。
ただし、あまりの爽快さに、つい、スナップを強くかけ過ぎると、部屋に消しゴムのカスが散らばってしまうぜ。注意が必要だ。
一頻り消しカスをはらったら、今日の作業はおしまいだ。部屋の掃除も、しないとな。

消しゴムかけ。

鉛筆で描いた下描きを消しゴムで消さないといけない。知らないヤツは、なめてかかるが、こいつがけっこう体力と気力を使う作業なんだ。消す面積が広いうえに、力の加減を間違えると、せっかく描いた原稿がクシャクシャになっちまうからだ。
クシャクシャの原稿じゃ、テンションは保てやしないぜ。おぼえておきな。
一頻り消しゴムかけをしたら、今日の作業は、おしまいだ。ふう…、精魂使い果たしちまったぜ。

ペン入れ完了。

こんな感じか?とりあえず、表紙の絵が描けたぜ。まあ、酉年だし、こんなもんだろう。年賀状に描いたら、翌年から返事が来なくなることは必至だ。
おっと、人の絵にあまり文句を言うもんじゃないぜ。誰が何と言おうと、こいつがオイラの漫画の表紙なんだぜ!

ペン入れ。

いよいよ、ペン入れだ。漫画ペンに魂をそそぎ、自分の世界をケントに刻み込め!命を削る作業だぜ。手が震えてきた。別にアルコールが切れたわけではない。ちっぽけだと思っていた、この白い紙が、こんなに広く感じるのは、受験の筆記テスト以来だったからだ。紙に恐怖すら感じるのは、初めてのペン入れだからさ。
でもテストとは違い、わくわくする気持ちも同時にやってくるぜ。

下描き。

下描きって知ってるかい?素人はいきなり漫画ペンで描こうとするが、そいつは間違いさ。鉛筆を使って下描きをして、漫画ペンでそいつをなぞるように描画する。そうすると、失敗しないで描くことができるのだ。これが大人のやり方ってヤツさ。
「失敗を恐れていたら何も出来ないぜ!」なんて言っているうちは、まだまだ、アマちゃんだ。おぼえておいても損はないぜ。